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妖精王は軍人に奪われる
第5章 淫靡な一時
「……こんばんは、妖精王」
揺らめく光の中でアルマが跪く
ぼんやりと辺りを見回して、それから
通常の夢ではないことに気がついた
「約束の夢を、貴女に見せに来たの
……とても辛そうな顔をしているわ
妖精王…いや、アイリスさん」
そこでアルマは言葉を区切る
アイリスは思案すると、先を促す
「今から、見せるわ」
アルマが言うとその姿は消え失せ、代わりに
辺りどこか見知らぬ建物へと変貌する
「これは…?!」
「驚かせてしまってごめんなさい。
過去の映像を夢に映してるの」
様々な本や器具が置いてある部屋には
やはりアイリスに似たーアルマがいた
なにやら机に釘付けになっており
アイリスがそうっとのぞき込むと
紙片になにかの図式を描いていた