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サイドストーリー5
第12章 恋人宣言②
僅差で負けたプレゼンは去年まで直哉がいたチームが担当をしていて
今年、新たにチームを組むのに相手は去年の直哉たちのデーターを武器にした。

「どう考えたって向こうの勝因はあのデーターでしょう?
なんで向こうに渡す前にこっちに教えてくれないわけ?」
「なんだ?それ」
「なんで向こうに渡したのよ!私がこの仕事したかったって知ってるでしょう?」

「あのさ?」
「なに?」

直哉は冷たい目で私を睨んだ。

「あのデーターは別に部内で非公開じゃない」
「・・・・」
「向こうはそれに気が付いて提示を求めたので提供した。
あのデーターの存在に気が付かなかったお前たちのチームが悪い」
「でも!」
「でも?」

「私に教えてくれたっていいじゃない!」
「なんで?」
「なんで・・・って」
「なんでだよ」

「付き合ってるんだよ?」

私のその言葉に直哉の眼は一層暗い色になった。

「お前さ、俺と付き合ってるのって、仕事で得するため?」
「え・・・?」

「俺からいろいろな情報がほしいから付き合ってるの?」
「ちがっ・・・」
「なんで公私混同するわけ?
なのに、お前の損になるから会社では俺たちの関係は秘密なんだよな?
俺となんで付き合ってるんだよ?言えよ」
「・・・・」



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