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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第7章 風邪なんてオレにうつしてさっさと治しちまえよ♡ver.渚
「なんでもきいて…くれるんでしょ?」
アタシが普段口にしないようなおねだりに一瞬弾かれたような表情をする渚くん。そんな彼を真っ直ぐに見つめれば、その揺れる瞳のなかにいる自分とも目が合う。
真っ赤な頬っぺたで、瞳を潤ませて、熱い吐息をこぼして…
熱のせいにして、アタシは何をしてもらおうとしてる?
朦朧としながらも、何を求めてる?
「………」
…答えは簡単。
「この期に及んでとんでもない我儘言いやがって…」
「…ん………」
視線を外した彼がボソッと何かを言ったと思ったら、顎をつかまれてそっと唇を合わせられた。
そしてそのまま差し込まれた舌で唇をこじ開けられると、その隙間からゆっくりと温かいものを流し込まれる。
口のなか全体に蕩けるほど甘い味が広がった。
喉をゴクリと鳴らせば、唇を離した彼の艶っぽく細められた切れ長の目と視線が絡み合う。
「…渚くんの味がした」
「あのな…」
…ダメだ。
「もっと、ほし…の」
「…お前な」
…もう、止まんないみたい。
「…っ‼」
アタシが望んだその行為は、想像以上にのぼせそうで病みつきな感覚を熱いカラダに覚えさせてしまったようだ。
熱のせいで制御不能。
頭で何かを考えるもなしに、また彼の唇から甘いそれを求めてしまう自分がそこにいる。
アタシは腕を伸ばして渚くんの顔を自ら引き寄せた。そして再び触れ合う唇から、甘くて温かいミルクを与えてもらう。