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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第11章 クリスマスなんて…☆【渚】
だけどな…
「…望、お前のおふざけに付き合ってやれるのもここまでだ」
「………!!」
オレは隣に控えてただキョトンとしていた千隼の手からシャンパングラスを軽く取り上げると、ぽっかり口を開ける望にそれを押し付ける。
そして、
「悪戯もほどほどにしとかないと、お前のところにサンタなんてこないぞ」
「ッ…!!あっ、泥棒ぉ!!!」
軽く微笑みヤツの目の前で潔く千隼をかつぎ上げて横抱きにすると、拐うようにしてその会場を後にする。
それから………
「お、下ろして!!」
「…黙れ、暴れるな」
暴れる千隼の要求などのむことなくエレベーターに乗り込み…
「今から出かける。仕度しろ…」
そう言ってベッドのうえに彼女を放り出したのは、連れ戻ってきたホテルのスイートルームでのことだった。
「で、出かけるって…」
「言ってるそのまんまだ、早くしろ」
「ッ…そ、そんなの、ひと言もアタシ承諾してない!!」
「…………、ハァ…」
あぁ、そうだ…
こいつはこういうヤツだった。
相変わらず思い通りになんてなりやしない。
そんなところが媚びしか売りたがらない他のオンナとは違って、気に入っているところのひとつでもあるのだが…
「あのな…」
機嫌は最悪で、いかにも不満気。
そんな顔でオレのことをベッドの上から必死になって睨みつけている千隼。