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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第13章 ちーちゃんの夏休み♡partⅣ♡
"千隼の代わり"…
我ながら口にしていい気分のする言葉ではけしてなかった。
しかし、状況が状況だ。
「そちらにもリストがいっているだろう。加賀美はこちらの仕切りで手一杯、残念ながらオレもそこまでは時間が割けない」
生憎、このあとも商談やらなにやら仕事の予定がびっしりと詰まってる。仮にもそんな時間があろうものなら、もうとっくに千隼を取り返しにいっていただろう。
そこでやむを得えず日本にいる明智に依頼を課したのだが…
『し、しかし…こむ…ッ、ゴホン!!ゴホン!! 千隼様の代わり、と言われましても…』
ただ、そんな依頼に明智が困るのも無理もなかった。何故ならこのところパーティーといえば、余程複雑な事情がない限りオレが彼女以外の誰かをパートナーとして傍らに置くことがなかったからである。
──千隼のほかに誰がいる…
以前はビジネスの駒として、機嫌をとった利用できる都合のいい女を連れ添うこともあったが、今のオレにはいくらでも他に手の回し方も、切り札も、それを動かす力も揃っている。そんな面倒なものに頼らずとも、カードの切り方次第でなんとでもすることができるのだ。
相変わらず黙っていても女ならば掃いて捨てる程寄ってはくるが…
ついて回る下らない面倒事やリスクを背負ってまで守りたいとも思わない、代わりがきく使い捨ての女はもう必要ない。