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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第17章 ちーちゃんの夏休み♡partⅧ♡







そこで初めて和らいだ声色に、

ポケットから取り出され伸ばされた腕に引き寄せられる。


「ちぃ…」


そして収まった腕のなか、


「…すっげぇ逢いたかった」

「──!!」


そう抱きしめられ包まれる雅くんの温もりに、

感情を素直に口にすることをあまり得意としない彼からの

耳に届いたそんな声…。


基本的に不機嫌で、無愛想で、自他共に認めるオンナ嫌いと言われる彼の…

きゅっと力の込められその腕に、髪に顔を埋めたまま吐かれるどこか切なそうな溜め息。

突然目の前に現れて、

得意の勝手で驚かされたと思ったら、こんな…。


あぁ、ダメだ…

雅くんの"コレ"…

ヤバすぎる…。


その大きすぎる振り幅…

そこから生じる破壊力は絶大過ぎて、


…ヤバい。


同じくらい、いやそれ以上にハートを大きく揺さぶられることが自分でもわかる。

おかげで何が起きてるのかいまいちわかっていない状況で、聞きたいこともたくさんあるのに


「うん…」


それ以上の言葉なんて口から出てこない。








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