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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第17章 ちーちゃんの夏休み♡partⅧ♡
それからアタシをフィッティングルームに置かれたソファーに座らせた彼は、
"動くなよ…"のひとことで、少しだけ赤くなった顔を隠すように何処かへ行ってしまう。
雅くんって時々…
「可愛…」
…いやいやいや!!汗
いけない、いけない。そんなこと言ったらシンプルな意味で泣かさせれる。
きっと睨み殺されて、それでそれで…
「……ふふっ」
それでも、彼があんな風に色んな表情を見せてくれることがアタシにとっては素直に嬉しくて。
カーテン向こう側からはショップスタッフとなにやらやり取りをしている雅くんの声が聞こえてくる。
所々拾える言葉から、きっとアタシの服を選んでくれているのだろう。
なにせ開口一番、こちらが顔も見ぬまま"だっせ…"のひとことだ。雅くんらしいといえば雅くんらしい。
それを耳にしながらなんとなく思い浮かぶのは、やはり彼が初めてアタシの服を選んでくれたときのこと。
あのときは確か、渚くんのホテルで葵くんが渚くんとケンカをして、それで聖くんの勧めでアタシは雅くんとデー…ト…
…いや、ちょっと待て。待て、待て、待て!!
葵くんと…聖くん!?
そう、葵くんと聖くん!!
そういえばどうなってるんだろう。
雅くん、追い出したって言ってたよね。さっきは呆気に取られてたけれど…
え、追い出したって…?
追い出し…
「…動くなっつったろ」