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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第17章 ちーちゃんの夏休み♡partⅧ♡
なんだこれ、アタシは浦島太郎かなにか?
そっか、フィッティングルームというのは名ばかりで、本当はビックリボックスなんだ…
ってぇ───!!
いったい何が起きたんだ!!?
雅くんが顎先で指したブティックの入口を見て絶句する。
「え、いや…」
外にできた人だかり…
それらから入口を守るように完璧な配置で佇む…
黒服にサングラスの屈強そうなアメリカンマッチョなお兄さんがひとり、ふたり、さんにん…よ、よにん!?
そしてそれは外だけにはとどまらず店内にも。ふたりのいかにもなお兄さんが扉の両側に寡黙に控えている。
それから極めつけは…
「悪い、待たせた」
「いいえー、こちらのことはどうぞお気になさらず♪」
そんな強面ふたりをバックに、声を掛けた雅くんににっこりと、物腰柔らかく丁重な返事を返すひとりの男性が。
こちらも黒服を身にはつけているけれど、周りと比べてこの人だけはなにかが違うとそう思う。
って、これ…なに?どうなってるの?
さっきまで誰もいなかったじゃないか…
「………」
とにもかくにも、今日一のドッキリにソファーにぐったりしながらも呆けることしかできないアタシ。
するとそんなアタシに、佇まいを改めにこりとした男性が一歩前に出た。