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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第19章 秋の夜長に…♡
「そこは起こしてよ。
…ああアタシ、寝といてなんだけど起きてすごく焦ったんだよ!?」
「んなの見ればわかるっつーの」
だけどそんなアタシの八つ当たりにも近い拗ねたような戯言にも彼は動じず笑ってて。
「…っていうか、なんで怒ってないの?いつもならすぐ怒るくせに…」
「あ?だって、オレのこと待ちくたびれて寝てたんだろ。そう思ったら別に悪い気はしなかったんだよ」
…そうですか。
って、いやいやいや、
「…な、なんかそれズルいよ」
そう言われちゃったらもう、こっちはなんにも言えなくなるし。
そうやってさ…
「そうやって優しいの…なんかズル…い…」
確かに…さ?
寝てるところを無理に起こしてあんなこととかこんなこととか、
余程のことがない限りそっとしといてくれるあたりが雅くんらしいといえば雅くんらしいんだけれど…
「いいんだよ、別に」
こんな風にアタシだけに時々見せるハニかんだその顔で…
「こんなの、お前にだけなんだから…」
─チュッ…
「ッ…──~~~」
この空気でその台詞は流石に犯則すぎるにも程があるんだから…ね?