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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第19章 秋の夜長に…♡
顔が熱くなる。
鼓動が早くなる。
こんな状態で心電図や血圧計のお世話になろうものならば、一発即アウト。アタシの精密検査行きは確定だ。
「ん、お前熱い…」
いや、だから…
「熱、なんかあがってね?」
だからそれは…
─ギュッ…
「………っ!?」
「オレのせい……だよな」
あ………
額をつけたままアタシのカラダに腕を回す雅くん。
それはどういう意味で言ってるんだろう。
今のこの現状?
そりゃ雅くんのせいですぜ。たぶん顔を耳も真っ赤だろうし。
でも…
「…ゴメンな、ちぃ」
違った…
彼が言いたいのはそうことじゃないんだ。
「さっきはああ言ったけど、これでもちゃんと反省してる。お前に風邪ひかせたのはオレの不注意。
昨夜早く部屋に戻りゃよかった、なんて今更言ったところでどうにもなんねぇけど…
…ゴメンな」
押し当てていた額の位置をアタシの胸元に移して、回した腕に力を込める彼からしおらしい声。
どこか甘えるような仕草を見せるその姿に、雅くんの頭からフードを外したアタシはその髪をそっと撫でる。