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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第19章 秋の夜長に…♡
「ったく、震えてんだろーが。寒いんじゃねーのかよ?」
なんだ…
「…ゾワゾワ…しまひゅ…」
「はぁ…、だろ。ったく、もうオレしかいねぇんだから元気なふりなんてしなくたっていいんだよ」
─デコピン!!
「ハウッ!!」
なんだ、もう全部バレてたのか…
「別にオレは誰になんて言われたっていいんだよ。だからこんな時にそんな気ぃ遣われたってこっちはちっとも嬉しくねぇっつーの」
「うぅ…」
─ショボ…
そうか…
「ゴメン…」
そうだったか…
雅くんが他のみんなからあまりの言われようだったから、ついでたアタシの強がり。
…でも、
「…っていうのはちょっと言い過ぎだけどな」
「…んっ、わ!?」
あ…
眉根を寄せた彼に頭をぐしゃぐしゃと撫でられて、抜いだパーカーを頭から被される。
「お前の気持ちはちゃんとわかってるよ」
包まれるそこに残る雅くんの温もりと香り…
「だから嬉しくない…わけなんてねぇけどさ、こんな時ぐらいそんなしっかりしてなくていいんだって」
「…!!」
そこに重ねられるちょっとぶっきらぼうな彼の気持ちもあったかくて…
「今日はずっと一緒にいてやるから…
お前はただ素直に弱ってオレに大人しく心配されとけっつーの」
まるで彼のすべてにギュっとされてるみたいで、その安心感に気が抜けて、全身から余計な力が抜けていくのがわかる。