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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第6章 ちーちゃんの夏休み♡partⅡ♡






「お前…着いたばっかりなのにずいぶん疲れた顔してんな」

「え…お、おかげさまで」


というわけで、アタシの目の前に立ちはだかるビシッと似合いすぎるスーツ姿の魔王様。


「あぁ、どうせフライト中もゆっくり寝かせてもらえなかったんだろうしな」

「そ、そんなことは…」


頬に伸ばされた指先に悪戯に肌を撫でられ、意味深な眼差しで不敵にあげられた口角に背筋がゾクリとする。


雅くんの話によれば、ホテルの最上階に位置するこのペントハウスはオーナーである渚くんの仕事部屋を兼ねたプライベートルームらしい。

彼がトップに君臨するS.R.Eグループの本社は日本に在るわけだけど、その他各国でも仕事をこなす彼ならではのセカンドオフィス。

あえてそれがどんなすごい部屋だとかは、もう今さらだからツッコまないけれど。


…にしても、


「ッ…な、な、渚くんこそあまり寝てないでしょ。顔色よくない」


彼の意図もへったくれもない完全自然発生の不可抗力なお色気攻撃に動揺しつつ…


「あー、わかるか。でもまだ大したことないわ、このくらいじゃ死にやしねぇよ」


…あぁ、相変わらず忙しいんだな。

とりあえず、久しぶりに拝んだはいいものの、けして顔色のいいとは言えない彼の身を案じざるを得なくなる。


「そんなに寝てないの」

「ん、そうだな…」


やっぱりだ。

だったら尚更、アタシになんか構ってないで今すぐ少しでも横になって欲しい。



「お前がいないからな…」


へ…






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