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他人の妻、親友の夫
第6章 超える一線
海晴が妻に気をとられているうちに、その身には薄皮の膜がぴっちりと巻かれてしまっていた。

理依は彼の腰の上に跨がり、その芯茎を自らの秘唇に当てていた。
あとわずか、彼がほんの少し腰を浮かせれば繋がってしまう至近距離。

秋彦は燃えるような妖しい目で視ていた。嫉妬と切望と興奮。それらすべてが混沌とした目に見えた。

志歩は床に手をついた格好のまま真っ直ぐに夫を見詰めていた。

今なら引き返せるのか、もう取り返しのつかないところまで来ているのか……

理依はこれ以上自ら動きはないらしく、彼が扉を抉じ開けるのを待っていた。
海晴は動けなかった。

それを見兼ねたのか、再びパシンッと鋭い音が響く。

「あうっ……」

志歩が顔を歪めて仰け反る。

「やっ……駄目っ……やめてっ……」

前後に大きく頭を揺さぶりながら悲鳴の懇願を叫んだ。

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