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他人の妻、親友の夫
第10章 自分の妻、自分の夫
沈黙が居たたまれなくなり、志步が口を挟む。
「それは、あんなレイプされる姿を視られ--」
「本気で感じてしまったから、だね?」
志步の言葉を遮って秋彦が語り掛ける。
「私以外の男性とセックスをして、本気で感じた。それが申し訳のないことのように思った。だから視られたくなかった。だからその顔を撮られたくなかった……そうだね?」
秋彦は怒っていなかった。悲しんでもいなかった。もちろん、悦んでもいなかった。
ただ妻を慈しんでいた。
「……ごめんなさい」
映像の終わりで告げた『ごめんなさい』と同じ声色で理依が謝った。
そして憑きものが落ちたように涙の雫が零れて頬を伝って落ちる。
「いいんだ……謝ることじゃない……」
秋彦は抱き締めてその涙を隠した。
「それは、あんなレイプされる姿を視られ--」
「本気で感じてしまったから、だね?」
志步の言葉を遮って秋彦が語り掛ける。
「私以外の男性とセックスをして、本気で感じた。それが申し訳のないことのように思った。だから視られたくなかった。だからその顔を撮られたくなかった……そうだね?」
秋彦は怒っていなかった。悲しんでもいなかった。もちろん、悦んでもいなかった。
ただ妻を慈しんでいた。
「……ごめんなさい」
映像の終わりで告げた『ごめんなさい』と同じ声色で理依が謝った。
そして憑きものが落ちたように涙の雫が零れて頬を伝って落ちる。
「いいんだ……謝ることじゃない……」
秋彦は抱き締めてその涙を隠した。