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第10章 自分の妻、自分の夫

「しかし、それは」
「というか、私がされたいんです。海晴に浮気されたんだから、私だってしちゃいます」

戯けながら秋彦のに寄りかかり、首筋にキスをした。
秋彦の病を治したいのか、自分がそうしたいのか、本当に分からなくなってくる。

「発情したエロ猫でしょ、私」

わざと乗って来やすいようにふざけた。
秋彦には何の反応もない。拒絶するわけでも、乗ってくるわけでもなかった。
ただ黙って志步を視るだけだった。

「この間、放置されて秋彦さんが理依先輩とセックスをするのを見せられて、正直興奮しました」

彼のシャツのボタンを一つずつ外していく。

「さっきまで私を可愛がってくれてた人が、目の前で違う人とセックスをはじめる。そんな鬼畜な放置プレイ聞いたこともありません」

夫とは違う薄い胸板は陶磁器を思わせるほどに白くて繊細だった。
語りながら隠していた感情がむき出しについてなっていく。
治療だとか人助けなんて、どうでもいい。
この人に無茶苦茶にされたい。
夫は与えてくれない刺激が欲しかった。