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他人の妻、親友の夫
第10章 自分の妻、自分の夫
秋彦は掛けられていたスーツの上着からタブレットタイプのミントのケースを取り出すと、数粒取り出して口に含んだ。

「エチケットのためだ。これをやろう」

口渡しで貰えるのかと期待したが、その予想は大きく裏切られる。

「えっ!? な、なにっ!?」

彼は屈むと躊躇いなくお尻の菊座を指で触れた。

「やっ、やめてっ!!」
「ここで食べさせてやろう」

不浄の穴に触れられただけで冷や汗が溢れる。
そんなところは夫にだって触られたことがなかった。
ましてやそんなところに刺激物を挿れられるなど、想像を絶する。

「食べ物だからね。身体に害はない」
「そ、そういう問題じゃなくてっ」

そんなことは生理的に受け付けない。
戸惑う姿を視た秋彦は満足げに唇の端を吊り上げ、更に数粒ミントを口に含んだ。

ぴゅっと舌に乗せて取り出したその粒は彼の唾液で妖しく光っていた。
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