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他人の妻、親友の夫
第10章 自分の妻、自分の夫
両親が離婚し、父に捨てられ、母は新しい男に身を委ね自分を蔑ろにした。
新しい男は母同様、その息子も玩具にした。
大人の身勝手に振り回される子供というものを身をもって体験した秋彦は、同じ苦しみを与えるかもしれない子供というものに恐怖を抱いている。

「海晴と何度しても子供は出来てません。それに今は出来る時期でもない。生で、してください」

自らの手で彼を入り口まで導く。

「志步さん……」

慈しむような目になり、秋彦がその身を押しつけてきた。
親友の夫を剥き出しのまま、迎え入れる。
どんな理由があれ、赦されることではなかった。

「ああっ……熱いっ……」

浅ましいくらいに欲していたものを貰い、肉体が悦ぶ。
温泉宿で夫婦の愛戯れを見せつけられてから、ずっと欲しかった秋彦のペニスが、今ようやく自分の中に収まった。

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