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他人の妻、親友の夫
第11章 享楽の果て
「もっと言ってしまえば、俺は志步に子供が出来ないことで開き直っていたところもあるんだ」
「開き直る……?」
「ああ。俺は子供が欲しいのに、志步は出来づらい身体だ。だから俺は被害者なんだって……お前に養って貰っているような生活だけど、俺は被害者だからいいんだって……最低だろ?」
志步はひたすら首を振って否定するが、言葉に出来なかった。
「俺はお前に甘えすぎてたんだ。でも、このままじゃ、いけない」
「私だって海晴に甘えてるんだよっ! 疲れたときも、苦しいときも、海晴がいてくれるから頑張れる。夫婦ってそういうものでしょっ」
「ありがとう。お前のその優しさに、俺はどれだけ救われたか分からないよ」
言葉とは裏腹に、彼がどんどん遠くへ行くのが分かった。
溢れ出した涙はもはや流れるままに、志步は夫の手を握る。
浮気の話などもはやどこかへと消え去っていた。
「開き直る……?」
「ああ。俺は子供が欲しいのに、志步は出来づらい身体だ。だから俺は被害者なんだって……お前に養って貰っているような生活だけど、俺は被害者だからいいんだって……最低だろ?」
志步はひたすら首を振って否定するが、言葉に出来なかった。
「俺はお前に甘えすぎてたんだ。でも、このままじゃ、いけない」
「私だって海晴に甘えてるんだよっ! 疲れたときも、苦しいときも、海晴がいてくれるから頑張れる。夫婦ってそういうものでしょっ」
「ありがとう。お前のその優しさに、俺はどれだけ救われたか分からないよ」
言葉とは裏腹に、彼がどんどん遠くへ行くのが分かった。
溢れ出した涙はもはや流れるままに、志步は夫の手を握る。
浮気の話などもはやどこかへと消え去っていた。