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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第2章 次は、きっと−−−
絶叫系が怖いと言われたとでも思ったのか、拗ねている……気がする
「別に……お前が行きたいとこならどこだって付き合ってやるよ」
不意討ちの甘い言葉に、美和は不覚にもときめいてしまった
「じゃあ……」
「ああ、でも」
凪は美和の返答を遮ると、
「二人きりになるようなとこは……つまり人が少ないとこは、やめとけ」
気まずそうに咳払いしながらそう言った
あの、申し訳なさそうな顔をしながら−−−
「また何かに巻き込まれないとも限らないしな」
付け加えるように言ったが、それが理由でないことは明白だった
「じゃあ、水族館がいいな。最近リニューアルしたやつ」
美和も凪の本音に気付いていない振りをした
“これ以上、気を遣わせちゃいけない”
凪に対する恐怖心もあったのかもしれないが、それは無視する
「了解」
彼に頭を軽く撫でられる
それだけで、幸せを感じられるのだから−−−
「服が……ない」
品行方正で真面目な美和
もちろん、父親を除き男性と二人で出掛けたことなどない