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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第8章 オレもキミが好きってことだよ
「あっ!」
差し出されたものを見て、美和は驚きの声を上げた
美和の瞳に映るのは、キラキラと光る−−−
ネックレス−−−
「……かぶったな」
凪が美和にプレゼントを開けさせなかったのは、これが原因だった
もちろん、デザインや色、全く違うのだが−−−
「でも……嬉しい」
だからこそ、嬉しい
二人とも同じことを考えてたね
「気に入らないか?」
ぶんぶんと顔を振る美和を見て、凪は少し笑った
美和の健気さに負けて、自分も恥ずかしさに耐えて良かった−−−
と、凪がそこまで考えているかは分からないが、その顔には満足そうな笑みが浮かんでいた
「じゃあな」
「うん、ありがとう」
街のイルミネーションに負けないほどの、輝く笑顔
また来年もこの幸せに会えますように−−−
とはいえ、会えないのはたったの一週間
彼らにとっては長かったが。
「明けましておめでとう」
「ああ」
そんな挨拶から始まる新年
「宿題は?」
「……ふん」
その態度から、やっていない上にそれを何とも思っていないことが窺える