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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第8章 オレもキミが好きってことだよ
ドヤ
「ハァ……どうでもいい」
凪はめんどくさそうに言うと陽菜乃チョコを押しつけて階段を登っていこうとした
「ちょっと! いらないの?」
「やるってんだろ」
そのまま上がっていく兄を見送ると、
「この子かわいそ」
ぽつりと呟きつつ、チョコを食べれることに喜びを隠せない
「陽菜乃ちゃん、おはよう」
「あ、おはよう。仕事お疲れ様」
風紀委員の仕事で先に来ていた美和は陽菜乃が手にしたチョコを見て首を傾げた
「ああ、これ?
美和ちゃんのライバルからだよ」
からかうように言われて美和は顔を赤らめた
「もうっ! 校則違反! 没収!」
「えー、けちー」
なんてことを言いつつ二人とも楽しそうだ
「で、準備はオーケー?」
「う、うん」
そして何やら怪しげな会議を始めた
凪に災難が降り掛かるまで、あと約八時間−−−
キーンコーンカーンコーン……
「腹減ったー」
「なぁ、お前今んとこいくつよ?」
「ああ? んなのゼロに決まってんじゃん。
ぜーんぶアイツに流れてってるよ」
僻む男子の視線は凪に向けられていた