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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第2章 次は、きっと−−−
リリリリリ…
「……ドアが閉まります。ご注意下さい」
“……ん?”
目を開けると、降りるはずの駅が遠ざかっていく
“やばいっ、寝過ごした!”
慌てて体勢を立て直す
“???”
なんか左肩が重い
ゆっくり顔を向けると、そこには安心し切ったように眠る凪の姿が。
“どうしたらいいのこの状況……っ///”
行きは壁ドン、帰りは肩ズン
随分とやらかしてくれる
「次はー……」
“降りなくちゃ!”
「な、凪!凪!」
勇気を出して呼び掛ける
「……うるせ…」
……目覚めの第一声がそれとは、さすが。
しかし、凪も状況を理解した途端に焦りだした
「あっ、いや……わるぃ……」
目をそらしてそう言うと、
「……嫌じゃなかったか?」
と聞いてくる
“凪って……時々可愛いよね”
さっきまで自分が焦っていたことは棚に上げてニヤニヤしている
凪がちらっと美和に視線を戻しその顔に気付くと、怒りからか恥ずかしさからか、
「降りるぞ」
と、仏頂面になってさっさと先に行ってしまった