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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第2章 次は、きっと−−−



「俺が信用出来ないと仰るのであればそれは分かりますが……もしよろしければ、このまま中で話し合いをしても?」



完璧な笑顔でそう言い放った

さすがの父親も、こんなアプローチで来るとは思っていなかったのか、かなり慌てている



「ふん……まぁ、伊達に成績優秀というわけでもないようだ。しかし、素行不良というのは更正しても歴には残る。そう簡単に人の印象は変わらないからなっ」

「ええ、ですからこのまま……」

「今日はもう良いっ! 許すっ!」


バタンッ



勢い良くドアが閉められ、父親と美和の姿が見えなくなると凪は大きくため息をついた



“……めんどくせ”







「それで、お父さん許してくれたのー?」

「うん、お母さんと私でなんとか説得して。凪のことはずっとふてぶてしい奴だって言ってるけど」



美和はマスク越しに友達とそんな話をしていた



「でも愛されてるって感じ! 羨ましいよー! ねぇ、水族館でのこと聞かせて!」

「えー、またぁ?」



美和はもう散々初デートのことを話しており、いい加減うんざりしていた

しかも、バスタオルの下りに差し掛かると決まって



「きゃー! もうやだぁ!」



という合いの手が入るのだ



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