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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第3章 本当の自分を見せて
そんな話をしているうちに、アパートの前に到着
「あーーーっ!」
「……るせ…」
「ど、どうしたの!?」
突如大声を上げた陽菜乃に、他の二人は驚く
「今日の夕飯の買い物してないっ! 私、このまま駅前のスーパー行くね!」
「ちょ、ちょっと待って!」
美和は慌てて引き返そうとする陽菜乃を呼び止めた
「前々から考えてたんだけど、お母さんたちが遅い日はうちでご飯食べたらどうかな?」
美和の提案に驚く陽菜乃と、それ以上に目を見開く凪
「いやっ、でも美和ちゃんのお母さんにご迷惑だし……っ」
「いいのいいの! お母さん、いつも賑やかな方が楽しいって言ってるから! 聞いてくるね!」
そう言って先に行ってしまった
“強引すぎるだろっ”
美和の態度に凪は苦い顔をしている
“母親はいいかもしれないが、父親は俺のこと嫌ってるんだぞ……っ”
「強引だねー……でもお兄ちゃん的には嬉しいのかな? 美和ちゃんといられる時間が増えるもんね」
凪の憂いは女子二人には伝わっていないらしい
「じゃあ、私たちもお母さんに連絡取らないとね」
「お食事? そんなご迷惑な……」
「私も一回は断ったんだけど、もう7時でどうですかってメール来ちゃったの」