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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第3章 本当の自分を見せて
チリンチリン
再び煽ってきた男たちにため息をつき、仕方なく向き直る凪
にやにやしながら何も言わない男たちに彼の苛立ちはマックスに達していた
「何か用か。俺は今機嫌悪いんだ」
凪が反応を示したことに気を良くしたのか、男の一人が返事をする
「てめぇにさっきガンつけられたからよ、思い知らせとかねぇとっ……」
しかし、男の言葉は途中で途絶えた
“遅いな……”
凪を突き落としてしまった奈桜は、今度こそ落ち込んでいた
“見てきた方がいいかな”
と思うも、男子の着替えを確認に行くのは……と躊躇う
だが、
「なぁ、遅くね?」
「お前見てこいよ」
と班員に口々に言われる
「でも私女子……」
「お前のせいなんだからさ」
そう言われ、奈桜はしぶしぶ腰を上げた
皆が言う理由が方便だということは奈桜もわかっている
怒っている凪に近づきたくないのが本音だろう
“私だってやだよ……”
怒りの原因なのだから、なおさら。
しかし、そんな言い訳が通用するはずもない
“確かここら辺に入ってったよね”
凪の姿を探して路地に入っていった奈桜の前に広がっていたのは、衝撃の光景だった−−−