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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ
グゥゥ
「……そういや飯どうすんだ」
ふと部屋の端に目をやると、冷蔵庫があった
勝手に空けるのは(普通の人なら)気が引けるが、凪は近づいて中を確認した
「コンビニのサラダと……」
冷蔵庫の上には、カップ麺もある
“……これでいいか”
サラダを取出し、給湯器のスイッチを入れる
“……”
……
−−−
“物理的に一人ってのも、寂しいもんだな”
自分が発する音以外存在しない
そんな無音な空間に、給湯器が水の沸騰を告げた
お湯を注ぎ、キッチンタイマーをセットする
“……テレビでも見るか”
どうせろくなのはやっていないだろう、などと考えつつテレビの電源を入れた瞬間−−−
「っ!?!?」
慌ててテレビを消す
“……???”
頭はフリーズ状態
もう一度つけてみた
「……どっかのホテルかよここはっ」
その視線の先、テレビに映っていたのは、後ろから男に犯される女の画像
いや、動画なのだが、一時停止してあった
“あいつ、ここでこんなもん見てんのか!?”
兄の恥業と、目の前のモノが凪の頭の中を駆け回る
ガチャ
「あ……」
ドアが開き、入ってきたのは美しい女性
しかし、凪はあまりのことにテレビを消すことも出来ずに固まっていた
「あっ、ごめんなさい。忘れ物を取りに来たんだけど」
女性は一瞬驚き、見覚えのない顔に首を傾げた