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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ
欲求不満は、ほとんど暴力で昇華させてきた
そんな彼だから、普段のように怒鳴りつけたりすることも出来ず、ただただ黙って顔を赤らめるだけ。
「素行不良って聞いてたからどんな子かと思ってたけど……意外とウブなのね」
凪のモノに手を近付け、制服の上から軽く触れる
「……っ」
そこで初めて我に返った凪は、慌てて女性から離れた
「たったこれだけでそんなにしちゃうなんて」
逃げた凪を、女性は妖艶な笑みで追い詰める
まさに大人の魅力
凪がその誘惑に負けるのは、時間の問題−−−
ピピピピッ
アラーム音が鳴り響き、女性がそちらに気をとられた
その間に凪はサッと立ち上がると、彼女を軽蔑の眼差しで見下ろす
「残念だったな。さっさとこの部屋から出ていけ」
冷静さを取り戻した凪に睨まれれば、たいていの人間は竦み上がってしまう
だが、この女は違った
「残念なのはどっちかしらね」
クスッと笑いながらDVDを回収し、
「……またね、凪くん」
意味深な言葉と共にドアの向こうに消えていった−−−