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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ
謎の女が嵐のように通りすぎ、凪は呆然とドアを見つめる
“俺は……っ”
年頃の男子である上、ガードの堅い彼女を持つ彼は性欲を持て余していた
美和を想って自身を慰めることもあった
それを恥ずかしいこととは思わなかったが……
今回は、違う
全く知らない相手に少し煽られただけで欲情してしまうとは。
“しっかりしろっ”
凪は激しく首を振り、貪るように食べ始めた
まるで性欲を食欲に置き換えるように−−−
全て食べ終わる頃、陸が戻ってきた
「あー! 僕の夜ご飯!」
「うるせぇ、飯を用意しないてめぇが悪い」
陸はそれを思い出したためにわざわざコンビニで買ってきたのだが、時既に遅そし
「しょうがないなぁ。これ夜ご飯にするか……あっ、凪の分がないのか」
「買ってこい」
兄に命令する凪を無視して、陸は寛ぎ始める
「……暇なのか? 早く戻れよ」
「ご機嫌斜めだなぁ。なんかあったの?」
陸の質問に凪は一旦黙った
“話す必要ないよな……”
しかし、やはりあの女性は気になる
凪は慎重に口を開いた