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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ
「そうなんですよ! 陸にぃったら馬鹿でしょ?」
週末、ゆかりは陽菜乃を呼び出して食事をしていた
「いつもの感じからは想像つかないわね」
目的は、もちろん−−−
「そういえば、この間もう一人のお兄さんにも会ったわよ。凪くん……だったかしら?」
「あっ、兄がお世話になりました」
「ううん、別に私は何も」
凪の情報を引き出すこと
「何かご迷惑かけませんでしたか? きっといつもより不機嫌だったから……」
「クスッ……大丈夫よ。むしろご迷惑かけたのは私の方」
「えっ?」
陽菜乃はわけがわからずゆかりを見つめるが、彼女はクスクスと楽しそうに笑うばかりで答えない
「何かあったんですか?」
「そんな大したことじゃないんだけど、……フフッ、秘密よ」
ゆかりは妖しげに笑った
「もうっ、思わせ振らないでくださいよー!」
陽菜乃も冗談だと思い、苦笑した
「ごめんごめん。ところで、さっき“いつもより不機嫌”って言ってたけど、それはどうして?」
「あー、それは……」
今度は陽菜乃が顔をほころばせた