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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ



女性陣からお呼びがかかる

凪は陸をうざそうに見ると、美和と並んで歩きだしてしまった



「ハァ……」

「何ため息ついてるの。せっかくゆかりさんもいるのに」



陽菜乃に文句を言われ、陸は仕方なく微笑む



「ごめん、なんでもないよ」



言えるわけがない

妹に、男女の仲を説くなんて−−−







一時間後、五人はすっかり祭りを満喫していた



「おい、そろそろ……」

「何、凪。もう疲れたの?」



美和といるとはいえ、耐えられなくなった凪が愚痴をこぼす

陸は陽菜乃に連れ回され、ゆかりもどこかに姿を眩ましていた



「しょうがないなぁ……じゃあ何か飲み物買ってくるから、そこで座って待ってて」



美和は凪を置いて近くの屋台に向かう



「すみません、お茶と…あと……」



“凪はなんだろ……”



「これを」



美和の横から手を伸ばし、スポーツドリンクを差し出したのは−−−



「あれっ、ゆかりさん、どこ行ってたんですか?」

「ちょっとはぐれちゃって……男の子にはスポーツドリンクでいいのよ」



そう言って美和の分まで会計を済ませてしまった



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