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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ



「美和ちゃんて……とてもいい子ね」

「は!?」



“女としては損な性格だけど”



ゆかりは例の自分ワールドに突入する

そこへ、凪が戻ってきた



「おかえり」



人混みを歩くだけでも疲れたらしく、ドサッと座り込んで水を一気に飲み干す

と、すぐに顔をしかめた



「おい、美和。これ……」



声を掛けようとするが、頭がぼうっとしてまともに言葉を発することができない



「私も行ってきます」



そのまま美和はいなくなってしまった



「フフフ……よく効くでしょう。スポーツドリンクとお酒は最強の組み合わせよ」



いつの間にか隣に座っていたゆかりに耳元で囁かれ、凪はビクッと体を震わせる

だが、酔いが回って抵抗できない



「こっちを向いて……」



顎を持ち上げ、強引にキスをするゆかり

そのキスは普段彼が美和に施すものではなく、深く、淫媚なものだった



「ングッ……」



彼女の舌がより一層頭を痺れさせ、抵抗しようと持ち上げた腕は無意識のうちに彼女の体に回される



「…ッ……ハ……」



“気をつけろって……こういう意味かよ、陸……”



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