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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第6章 そして甘い口づけを
あまりの出来事に、美和も我を忘れていた
「それまでは“おあずけ”だ」
少し意地悪な笑みを浮かべて言う凪に、
「ちょっと、なんでそっちが主導権握ってるの」
少し負けた気がする美和
「送っていく」
「お父さんがいないといいけど」
笑いながら出て行った二人を見守る影−−−
“あの二人は……何があっても大丈夫なんだろうな”
羨望とも取れる眼差しを二人が出ていったドアに向け、その人物は部屋に戻っていった−−−
夏休みが明け、体育祭−−−もちろん美和も凪も大活躍だった−−−そして、文化祭の時期が来た
「そういえばお兄ちゃんは去年出れなかったんだよね」
美和のクラスが準備で遅くなるため、凪は妹と二人で帰る羽目になっていた
無論凪は待つと言ったのだが、どこも準備が忙しくて邪魔になるだけだと言われてしまったのだ
「今年は入院しないといいねー」
陽菜乃は高校初の文化祭に興奮を隠せない模様
「イケメンコンテストの主役がいなくて大騒ぎだったんでしょ?」
「知るか、そんなもん」
彼らの学校の文化祭では美男美女コンテストというものがあった