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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第6章 そして甘い口づけを
しかも、優勝した男女は初対面だろうが関係なくキスを強要されるという意味の分からない伝統付きだった
一、二年だけの参加で二年連続の推薦は出来ない
だが、去年運良く出られなかった凪は運悪く今年も出られるのだ
「でも優勝しちゃったら大変だね。また美和ちゃんからのビンタが……」
「てめっ……なんでそのこと!」
凪は顔を赤くして怒鳴りつけたが、陽菜乃は面白がって笑うばかり
「美和ちゃんと二人で選ばれれば問題ないって!」
去年は星来がいたため、美和も出場を見送っていた
「大丈夫、ちゃんと投票するから!」
「しなくていい!」
凪は即座に否定するも、
「へぇー、じゃあ美和ちゃんと他の人がキスしてもいいんだー」
と言われ言葉を詰まらせる
「素直になりなよー」
「これで出場者が全員出揃いました!」
“ま、まさか私も選ばれるとは……”
ステージ上で苦い顔をしているのは凪だけではなかった
“まぁ、お兄ちゃんと美和ちゃんの衣装は私が似合うようにチョイスしたし、皆そっち選ぶよね”
どこから調達したのから、凪も美和も純白のタキシードとドレスで揃えていた