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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第6章 そして甘い口づけを
「俺の相手が務まるのはこいつだけだ」
そして甘い口づけを−−−
それはまるで結婚式の、誓いのキス−−−
「ま、まぁ良かったんじゃない? 多少のハプニングはあったけど」
「良くない」
更衣室に向かいながら凪と美和は同時に答える
「凪も何考えてるの!」
「実の妹とするわけにいかないだろうが!」
思いがけず巻き込まれた美和は嬉し恥ずかしだった
「わ、私、クラスの展示もあるからもう行くね!」
陽菜乃は逃げるように更衣室に向かう
着替え終わると、急いで教室に向かった
「陽菜乃ちゃん」
呼び止められて振り向けば、
「あっ、なんで!?」
みるまるうちに陽菜乃の顔が怒りに染まる
「よく出て来れましたね、ゆかりさん」
「そんな怖い顔しないで。コンテスト素敵だったわ。代わりたかったくらい」
相変わらずの掴み所のない雰囲気
「何か用ですか」
警戒心丸出しの陽菜乃
「ええ、久しぶりにお食事でもどうかと思って」
「いい加減回りくどいことしないで兄たちに直接言ったらどうです?」