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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第7章 さようなら
「んー……去年プレゼント一つしか渡さなかったらすっごい不満そうな顔された」
「うわっ、彼女いるだけでも幸せなのに!」
盛り上がる女子二人
「じゃあ今年はどっかでデートして、美和ちゃんプレゼントしたら?」
「んん? どういう意味?」
そっち系の話に疎い美和は全くわからない
「お兄ちゃんに頂かれつつ頂いちゃうって意味だよ!」
「???
よくわかんないけど、お昼くらいは一緒に食べようかと思ってるよ」
「お昼……」
あまりにも鈍感な彼女に陽菜乃は苦笑した
「それより今日は数学教えてあげるから、荷物おいたら来てね」
「はーい」
一旦美和と別れて家に帰る
ガチャ
「ただいまー」
「お帰り」
「陸にぃ今日も帰ってたんだ」
凪誘拐事件以来、陸は出来るだけ家に帰ってきていた
「美和ちゃんに勉強教えてもらってくるね!」
と声をかけて出かけようとするが、返事はない
「陸にぃ?」
「ん? ああ、はいはい」
「なんかあったの?」
今日は一際暗い顔で考え込んでいるように見える
「なんで? なんもないぞー」