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スレイブ・プレイ! 氷華女子大学アイスホッケー部 愛奴化計画
第8章 氷上の女薙刀士の敗北、許されざるディープキス
「ヘッヘッヘ……お前の相手は俺たちだ」
スティックを咲良のエッジから抜き戻し、双子の兄弟が立ち塞がる。
「あなたたち……これが何の競技かわかっていらっしゃいますの?」
「そいつは、俺たちのほうが聞きたいな。アンタら……これから始まるのが何の競技かわかってんのかい?」
兄だか弟だか、顔が同じなので区別がつかないが、率先して口をきいているのだから、こちらの方が兄だろう、と咲良は便宜的に見当をつけた。
「おっしゃる意味がわかりませんけれど」
だが、彼女は世間知らずではない。咲良の親は、彼女を礼節わきまえた、しとやかな女たるべしと躾け、和を以て尊しとも育てたが、世にはびこる邪悪に対し、為す術なく頭を垂れるような人間たれとは望まなかった。
男たちの浮かべた下衆な薄ら笑いに、そのおおよその目論見を察した咲良は、手にしたスティッックを持ち上げて、静かに握り手を入れ替えた。