この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
社内恋愛のススメ
第5章 雷雨
「え?」

「そこまで危機意識薄いと、襲われちゃうよ?」

逃げようと、振り解こうとしても、井上くんはビクとも動かなくて。

この人は男の人なんだと。

どんなに頑張っても、力では勝てない、という事実を突き付けられて、私はそこで初めて恐怖を覚えた。

「や、ちょ、う、ウソ、でしょう…?」

「このまま、入るのも帰るのも、俺次第、かな?」

「や、それは、流石に、ナイ、よね?」

「どうしようかな…」

私はふるふるとかぶりを振るしかできなくて。

「レイプって意外と訴えられないって、知ってる?被害者がさ、泣き寝入りしちゃうコトが多いんだって。
立証しようとすると、自分がどういう状況で、相手がどうだったか、詳細に第三者の前で説明しなきゃいけないでしょ?アレが苦痛で、黙っちゃうんだって…」

恐怖で、ポロリ、と涙が頬を伝うのが分かった。

ふるふるとかぶりを振りながら、何も言えない。

その時、井上くんの手が離れた。

「…冗談だよ。強引にでも、辻本さんを連れ込みたいって気持ちもあるけど、流石に犯罪犯す度胸はない。」

私は、恐怖のあまり、その場にへたり込んだ。

「ごめん、そんなに怖がると思わなかったんだ。悪ふざけが過ぎた…嘘だから、辻本さんを襲ったりしないよ。掴まって?」

そう言われても、井上くんの腕を素直に掴むことなんて出来なくて。
パシッと腕を払いのけ、ゆっくり、立ち上がる。

「帰る…ついて、こないで…」

泣きながら、1人、駅に向かって歩き出す。
/155ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ