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瞳で抱きしめて
第8章 対峙

「アン……アァアアア!」



切羽詰まったような喘ぎ声。



「ハァ…ハァ……ねぇ…樹理さん…」



欲望のままに律動を早めながら、俺は問う。


声にならない声で。



「あぁっ!光……んぅ…ッアン…!も…ダメぇッ」




こんな声を、


こんな表情を、



アイツにも見せたの…?





ねぇ、樹理さん。




湊斗に抱かれながら、湊斗の名前もこんな風に叫んだの…?




「イク…ッ」



樹理さんを見つめていた湊斗の目線を思い出したところで俺は果てた。



薄いゴムの膜の中に白濁液が吐き出されていく感覚を感じながら樹理さんの上に重なる。



すごい量が出た気がする。

嫉妬心がそうさせたのだろうか。




深く、息を吐いた。



「光」



頬に樹理さんの指が触れる感触がした。



「ん…ッ」



唇を塞いだ。


まだ足りなかった。




━━━樹理さんは俺の恋人じゃない。


だから、どうしても確信が欲しくて。



彼女が俺から離れていかないという確信が。




身体が怠かったけど、貪るようにキスを繰り返す。




確信を舐めとるように。

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