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瞳で抱きしめて
第1章 家出?
「うわぁ!マジかよ!!」
金曜日。
今日は終業式だった。
光の持ってきた通信簿を開いた雄介は高橋家のリビングで絶叫していた。
「わお!すごいね、光ちゃん!」
真理はいつのまにか光のことをちゃん付けで呼ぶようになっていた。
「お姉ちゃんも見てみなよ。ほら、すごいよ!」
真理から樹理が受け取ったのは、体育以外オール5を記された通知表だった。
「成績は悪くはないって、本当のことだったんだな。…悪くはないってレベルじゃないけど」
「これじゃ堂々と保健室登校したって、先生たち文句言えないよね」
元々勉強は嫌いではなかった。
光にとってはそれだけのことだったので、ここまで誉められるとむず痒い。
家では母からしかこのように誉められることがなかったので、こういう時にどういう顔をすればいいのか分からずに照れ笑いを浮かべるしかなかった。
「おつかれさま」
樹理は光に労いの言葉をかけた。
にっこりと笑う顔に光は釘付けになる。
この1週間で、益々彼女に夢中になっていく。
この胸を熱くする気持ちが底無しのような気がして怖いほどだった。
金曜日。
今日は終業式だった。
光の持ってきた通信簿を開いた雄介は高橋家のリビングで絶叫していた。
「わお!すごいね、光ちゃん!」
真理はいつのまにか光のことをちゃん付けで呼ぶようになっていた。
「お姉ちゃんも見てみなよ。ほら、すごいよ!」
真理から樹理が受け取ったのは、体育以外オール5を記された通知表だった。
「成績は悪くはないって、本当のことだったんだな。…悪くはないってレベルじゃないけど」
「これじゃ堂々と保健室登校したって、先生たち文句言えないよね」
元々勉強は嫌いではなかった。
光にとってはそれだけのことだったので、ここまで誉められるとむず痒い。
家では母からしかこのように誉められることがなかったので、こういう時にどういう顔をすればいいのか分からずに照れ笑いを浮かべるしかなかった。
「おつかれさま」
樹理は光に労いの言葉をかけた。
にっこりと笑う顔に光は釘付けになる。
この1週間で、益々彼女に夢中になっていく。
この胸を熱くする気持ちが底無しのような気がして怖いほどだった。