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瞳で抱きしめて
第5章 新生活
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「ん……ふ…ぅ…っ」
玄関の明かりがほのかに届く薄暗いリビング。
私は壁際に追い込まれて、唇を唇で塞がれていた。
上唇と下唇を交互に吸われ、舌を差し込まれた口腔内を甘く愛撫される。
もう、どうなっているのかよく分からなかった。
ただ息を吸って呼吸を整えることに神経を集中させないと、自分のものと思えないような声が漏れてしまう。
そんな顔の両側は長い腕で逃げられないようにガードされ、頬は彼の指で時おり優しく撫でられる。
こんなキスをしながらそんな風に触れられたら、身体が痺れる。
始めは唇が触れるだけのぎこちないキスだったはずだ。
━━━━━数分前までは。