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第2章 硬いペニス

　離婚した夫と正式に離婚する前１年間は男が絶えたことは無かった。前夫との離婚準備に向け別居生活に入って１年で１０人と関係を持っただろうか。今思い出すのも苦労するくらいで、同時期に３人と同時進行だったこともあった。
正式に離婚をし、仕事も見つからず経済的に不安定な時期ではあったが、その当時の私は正直言って子供と自分のための経済的自立よりもセックスの相手を探すために血眼になっていた。
　夫の暴力、性格の不一致、夫の借金。
これらが表立っての離婚理由だったが、こんなことはどうだってよかった。本当は違う。私は満足のいくセックスがしたかったのだ。男女の間で一番大事なものはセックスだと思っている。
夫のセックスがつまらないから離婚した。これが私の本当の離婚理由である。
もちろんそんなことは誰にも話したことは無いが。
離婚した夫はセックスに淡白だった。テクニックも無ければ、終わるのも早い。ペニスのサイズはというと男性経験が増えた今にして思えば、そこそこ大きかったと記憶しているが、硬さがイマイチだった。
私は２９歳まで夫しか男を知らなかった。セックスは男が射精するために行なうもの、としか思わなかったが、二人目の男が違うのだと教えてくれた。