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その恋受け取ります
第2章 天敵、現る
背後から覗き込まれる気配に佳織が振り向くと、
未和がすがるような目をして突っ立っていた。
「わ!ビックリした!なにやってんのよ、岩倉?アンタ別に来なくたっていいのよ!」
しかめっ面の佳織に、未和はさらにすがる目を向けた。
「だってぇ!早川さんがあんな事言った後で
あそこで2人っきりでどーしろっつーんですかぁ!」
呆れてものも言えないとはまさにこのことだよ、と吐き捨て、
出来上がった小さめの段ボール箱を両手で抱えて、
未和を無視して佳織は一人で出入口へと歩き出す。
もう未和は後を追わなかった。