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その恋受け取ります
第5章 事件勃発!
「荷物、どこに置きますか?」
悠月の柔らかな物腰に、店長の表情は崩れていく。
こっちこっち、と手を振りながらストックルームへと悠月を導き、
荷物を置いたイケメンに、ありがとー!と微笑みかけた。
未和は店長の肩越しに、私の友だちです、と申し訳なさそうに囁くと、
「え~岩倉さんの友だち?いいわねぇ、こんなイケメンが友達で」
「え・・はぁ・・」
なんとも気の抜けた返事に、肩を揺さぶって店長は羨ましさを表した。
「ほんとにご苦労様でした、お友達も、ありがとうございました」
「こちらこそすみませんでした。ではこれで失礼します」
早々に未和と悠月は店を出た。
2人が外に出るのを見計らったかのように、観光客らしき若者たちが
どやどやと店の中へと吸い込まれていった。
「余裕で間に合ってよかったね」
人の波の中をかき分けながら、無事任務を終えた安堵感漂う声で
悠月は未和に笑いかけた。
「ほんとにほんとにありがとうございました。
何度お礼を言っても足りないくらいだけど・・本当に助かりました。
あ・・じゃあ私はここで・・電車で帰りますから」