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その恋受け取ります
第7章 最終章:心が決まりました
自分で言ったセリフがおかしくて、未和は笑いを吹き出した。
その素直な笑い顔を、悠月は目を細めて見つめた。
喜びを今ここで爆発させないよう注意を払いながら。
「ありがとうございます。
次回は岩倉さんへの贈り物を持って来いって催促されたという事で、了解しました!」
ニヤリと口元をゆがめ悪戯っぽい目つきの悠月が笑う。
それを見て未和は慌てる。
「いえ、そういうつもりで言ったんじゃ・・」
「冗談だよ、冗談!でも・・嬉しいよ、ありがとう。これからよろしくね」
「はい・・よろしくお願いします」
ちゃんと・・見つめ合うことができた。
目を逸らすことなくまっすぐに、恋人となる男と向き合う。
今踏み出したばかりの一歩だけど、しっかりとした足取りになるであろうことは
悠月の穏やかな眼差しから感じ取れる。
嬉しくて泣きたい気分だが、それは二人きりになるまでとっておかねば。
なんといってもここは職場なのだから。
誰の目があるかわからないのだから・・