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鏡よ鏡
第1章 *****
淡いピンクのドレスに身を包み、
姫は今日も髪を結われている。


『婆や?
今夜の舞踏会には隣国の王子がいらっしゃるのよね?』

姫は齢17。



老木のような茶色い肌の婆が、木製ドアの横に立ち『はい、
左様でございます』


と頭を下げる。




下僕2人がコルセットを締め上げ、
その横から別の下僕2人が茶色く艶やかな長い髪を引っ張る。


姫の髪は長く、床まである。





白く透明感のある素肌。
瑞々しく盛り上がった胸のふくらみ。
細い柳腰。


瞳は碧いアーモンドアイで、
唇は燃えているように紅い。
小さな顔にスラリとした肉体。



下僕たちは毎日世話をしているにも関わらず、
姫を見ては感嘆のため息を吐く。

(お美しい)
(素晴らしい美女だ)
(この世のものとは思えぬ麗しさ)


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