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鏡よ鏡
第1章 *****
ところが………
顔を出したのは戦で足を無くした騎士に、
老兵の騎士数名………
『………なぜ?!
馬を操れる騎士はおらぬかッ』
姫は城じゅうを走り回った。
婆が、
気まずそうに『………姫さま。
肉体が整備された騎士は皆隣国へ攻めて行きました。馬も全て出払っております。』
『何だとッ………
では婆!!
お前が運べッ』
婆は運べるはずもない。
以前地下牢にて不要物を燃やしたときに飛び火した。火傷を負って左腕が無いのだ。
『キィィ〜〜〜〜〜ッ!』
姫は錯乱し、
個室へ向かい螺旋階段をかけ上がる。
『鏡よッ』
8つの鏡に躯をぶつけるようにして怒る。
『この世で一番美しいのは誰ッ!!?』
鏡は、
順に『姫さまです』
『もちろん姫さまです』
と答える。
『ではなぜ?!!
なぜ、王子はわたくしではなくあのソバカス貧相女を選んだのッ』
小さな美しい顔は最早般若のように歪んでいる。
顔を出したのは戦で足を無くした騎士に、
老兵の騎士数名………
『………なぜ?!
馬を操れる騎士はおらぬかッ』
姫は城じゅうを走り回った。
婆が、
気まずそうに『………姫さま。
肉体が整備された騎士は皆隣国へ攻めて行きました。馬も全て出払っております。』
『何だとッ………
では婆!!
お前が運べッ』
婆は運べるはずもない。
以前地下牢にて不要物を燃やしたときに飛び火した。火傷を負って左腕が無いのだ。
『キィィ〜〜〜〜〜ッ!』
姫は錯乱し、
個室へ向かい螺旋階段をかけ上がる。
『鏡よッ』
8つの鏡に躯をぶつけるようにして怒る。
『この世で一番美しいのは誰ッ!!?』
鏡は、
順に『姫さまです』
『もちろん姫さまです』
と答える。
『ではなぜ?!!
なぜ、王子はわたくしではなくあのソバカス貧相女を選んだのッ』
小さな美しい顔は最早般若のように歪んでいる。