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悪魔のささやき
第5章 策略
「なんか嫌…だな」
百花は愁からお嬢様との話を聞いて不安に駆られていた。
『大丈夫。社長と部長も一緒だから心配すんな。』
頭を撫でながら言ってくれたけど、言い表せない不安が押し寄せてくる。
『食事したらすぐ帰ってくるよ』
━━本当?
「……うん。ちゃんと私の所に帰ってきてね」
『当たり前だろ!』
他に帰るとこなんてねぇよ、なんて抱きしめながら笑ってるけど、百花はなぜか、不穏な雲が近づいてきてるような気がして、愁の背中に手をまわし強く抱きしめた。