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タイムリミット。
第9章 タイムリー。
「「「「乾杯」」」」
フェアーも好評に終り、恒例の打ち上げが、始まった。
今回は主催側のお祝い事と、重なり外部からの来賓も多数出席したが、堅苦しいものはなく、主催側一族の人柄を偲ばせる、従来と変わらず、和気あいあいとした会になっていた。
それでも最後、主催側親族として佑輔、尚子のお披露目と称し、親族、関係者にきちんと挨拶で締め括られた。
『疲れた?』
「少し」
打ち上げが、終り2人は思い出の部屋にいた。
婚姻後、お互いのスケジュールがあわず、しかもフェアーの時期が重なり、ゆっくり出来なかったこともあり、主催側の好意的配慮で、フェアーが終わった後の宿泊が用意されていた。
『改めて、お疲れ様』
「お疲れ様でした」
『お疲れついでに2人で、風呂に入って疲れを癒すか』
「余計疲れるって」
そんな尚子の言葉は無視をして、佑輔がご機嫌に尚子の手を取り、浴室へ向かおうとした時
客室の電話のベルが鳴り響いた。