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猫好き男子と大人な部長
第11章 猫好き男子とトラブルメイカー
 思わず修馬を見る架恋。

 よくよく見ていないと気づかないほど、ほんの一瞬だけ苦い顔をした修馬だったが、次の瞬間には真顔に戻っていた。



 大げさに手を振りながら、篠宮は二人のもとへと駆け寄ってくる。

 嫌そうな表情ではないが、かといって笑顔を見せるでもなく、修馬がそちらを向いて言った。

 架恋と一緒にかがみ込んだ体勢のまま、立ち上がることもなく。

「篠宮さん、珍しいね」

「今日は宮沢君が早めに会社に戻ってるって聞いて、大急ぎで戻ったよぉ」

 修馬が無表情で、愛想のない様子をしているにも関わらず、全く気にする素振りもない篠宮。

 架恋は少し居心地が悪く感じられたので、ポップを撫でる行為に集中することにした。

 篠宮はそんな架恋やポップには見向きもせず、修馬に向かって話し続ける。




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