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猫好き男子と大人な部長
第13章 青天の霹靂
 いつものカフェのいつものテーブルに席を占める二人。

 いつも通りでないのは、二人の表情だけだった。

 注文を済ませてから、瑞穂が言う。

「あのね」

 やはり元気がないのか、いつもは多弁な瑞穂が珍しく言葉を切った。

 慎重に言葉を選んでいるような様子だ。

 架恋は「何かな」と言い、それとなく先を促した。

 瑞穂がゆっくりと言葉を続ける。

「あくまでも噂だし、私はあまり信じる気もないんだけど……」

「ああ、篠宮さんの……?」

「え?! 架恋も知ってたの? そっか、道理で朝から元気がないと思ってたんだ……」

 架恋は、午前中に偶然お手洗いにて耳にした噂話のことを、瑞穂に話した。



 その内容は、瑞穂が聞いたものとも概ね一致しているようだ。

 瑞穂が言った。




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